1年間でイラストはどれくらい上達する?成長過程と練習方法
お絵かきをしている方は目的の違いはあれど、
「もっと絵が上手くなりたい!!」
と思っていませんか?
私もそのうちの一人で、マイペースですが1年間イラストを練習しました。
この記事では、私が1年間イラストを練習した結果、どれくらい上達したのかをまとめています。
興味がある方はぜひ最後までお付き合い下さい~!
- 1年でイラストがどれくらい上達するのか参考にしたい・興味がある
- これから練習するにあたって、上達に貢献したポイントを前もって知っておきたい
- 上達過程を見て練習のモチベーションを保ちたい
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練習スタート時点の私のお絵描きスペック
はじめに、練習スタート時点での私のスペックを紹介しておきます。
- 3歳ごろからお絵描きをスタート
- 子どものころから趣味で絵を描いていたので、ゼロから始める初心者ではありません
- 15~20歳:年に数枚ペースでお絵描き
- 20~25歳:多忙につきお絵描きから遠のく
- 現在20代後半
子どものころからお絵描きしていてまったくのイラスト初心者ではないにも関わらず、それほど上手くないのがコンプレックスでした。
1年前からもっと上手くなりたい欲がムクムクと湧いてきたので練習に取り組みました。
練習する前と後で画力を比較!成長したポイントは??
早速、練習スタート時と1年後(2021.7)のイラストを比較してみます!
画力向上の成果がわかりやすいように、1年前に描いた女の子をリメイクしてみました。
そのイラストがこちら↓↓
……いかがでしょうか?
自己評価ですが、
- 顔・身体のバランスが良くなった
- 色の塗り方が上達した
と感じています。
18歳あたりから画力が伸び悩んでいたので、この1年で個人的にはかなり成長できたなぁと思っています。
1年間の歩み!練習内容や学びを時系列でまとめる!
ここからは、成長過程を時系列でまとめていきます。
イラスト練習期間を初期・中期・後期の3つに分けています。
各期間で、私が画力向上につながったポイントをそれぞれ説明しています。
上達のきっかけは人それぞれだとは思いますが、少しでも参考になれば嬉しいです!
初期(2020年8月~10月)
1.ペイントソフトを乗り換え!まずは環境を整える
「イラストの練習をするぞー!」と張りきった私は、まず最初にペイントソフト『CLIP STUDIO PAINT PRO』(以下、クリスタ)を買いました。
それまでは、10年ほど前にペンタブを買ったときの付録『Corel Painter Essentials4』というソフトを使っていました。
筆のタッチはアートな感じでとても好きだったのですが、使い勝手が悪く、機能も少なかったです(無料で付いてきた体験版ソフトだったので文句は言えない…)。
これを使っていた当時の私は「デジタルイラストって難しいなぁ」なんて思っていました。
しかし、クリスタを初めて使ったときは
あまりの使いやすさに感動……
もっと早くに買うんだった…と後悔したくらいです。
そして、クリスタで描いたイラストが先ほど紹介したものです↓
これを描いたときは、
「クリスタに乗り換えただけでこーんなにうまく描けるようになっちゃった☆」
なんて思っていましたが、今見ると…^^;
とはいえ、最初にペイントソフトを乗り換えたのは大正解だったと感じます。
早めにペイントソフトの使い勝手や機能に慣れておけるからです!
なにしろクリスタは絵描きのために作られたソフトなので、操作性が本当にすばらしいです。
クリスタはPro版の買い切りなら税込5,000円です。一度購入すればずっと使えます。
イラストをこれからも描く人ならすぐに元が取れると思いますよ。
無料お試し版もあるので興味のある方は試しに使ってみてくださいね!!CLIP STUDIO PAINTはこちら↓
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…と、クリスタの宣伝はこれくらいにして次にいきます。
2.目指す絵柄・方向性を決める
ペイントソフトに慣れるためにたくさん絵を描きたいところでしたが、目指す方向性が定まらずに闇雲に描いても成長効率が悪いと感じました。
そこで、まずは目指したい絵柄探し&研究することに。。。
絵柄の研究方法で参考にさせてもらったのは、イラストレーターのmsy.さんのnote『満足する絵が描けていますか?自分の「好き」を高める5つのイラスト練習法』です。
とてもためになるのでぜひご覧ください。
まずはPixivやPinterest、Twitterなどで自分の好きな絵柄を探しました。
あこがれは何人でもいいので「いいな~!」と思う方は片っぱしからチェックして、
- この人の筆跡が残る塗り方が好き!
- あの人の顔の描き方に惹かれる…
- 配色センスが最高だ!
など、自分が目指すものを確認していきます。
あこがれは途中でいくらでも変わってもいいです。とりあえず現時点での目標を設定しました。
「よくわからないけど、なんとなく好き」では自分がそのイラストの何に惹かれているのかわからないので、必ず言葉で表しました。
その結果、どうやら私は、
- ちょっとリアル系
- 筆のタッチが残るような厚塗り系
- 彩度が低めのオシャレイラスト
が好きということが分かりました。
その絵柄を目指すように描いたのが↓のイラストです。
最初は筆のタッチを出すのにどういうブラシを使えばいいのかもわからず、手探り状態で描いてました……
お絵かき練習と並行して、Youtubeでメイキング動画を見て、
- 何のブラシを使っているのか
- 塗り方
- レイヤー構成
- 絵を描く上での便利機能
などを勉強しました。
また、顔のバランスやパーツの描き方もこの時点で研究しつつ作品に反映させています。少しずつ……
3.自分の苦手から逃げない。手や全身を描く練習をする
前3つのイラストを見てもらうとわかるように、私は手や全身を描くのが苦手です(そういう方けっこういませんか…??)
そのため、苦手箇所をなるべく描かなくてすむようにバストアップのイラストばっかりになっていました…^^;
絵が上達しない要因の1つは、
“苦手部分を避けること“
です。間違いなく。
わかってはいたけれど、ずっと避けてきました。
ようやくその現実に向き合う覚悟ができたので、そこからはなるべく手や全身を含んだイラストの練習をしました。
雑誌に載っているモデルさんをデッサンしたり、フリーモデルサイトを参考に全身イラストを練習しました。
私のイラストの練習の流れは、
- 目標を設定し、1つの作品を最後まで描いてみる
- 自分がその作品で挑戦したポイントともっとこうすれば良かった反省ポイントを振り返る
- 「今度はこうしてみよう」と課題を確認
- 次へ活かす
という流れです。社会人になってからよく聞く”PDCAサイクルを回す”というやつですね。
そんな感じで練習していた初期に、手ごたえを感じた作品がこちらです↓
なんとなく、影のつけ方や塗り方のコツがわかったような気がしました。
コツをつかんだり慣れたりするには、やはり描き続けるしかありません。。。
最初はむずかしいかもしれないけれど、あるとき突然「なるほど、こういう感じか!」と壁を壊せる感覚があるのはたしかです。
- 使いやすいペイントソフトに乗り換え、慣れる
- 好きな絵柄を研究し、目標を決める
- メイキング動画などから知恵を学ぶ
- 苦手な箇所を積極的に練習する
- 振り返りと次への課題を見つける(PDCAを回す)
練習しはじめは自分の課題や学ぶ点が見つかりやすく、とても楽しい期間でした!
描くたびに上達していると実感できるのも初期の良いところでした!
中期(2020年10月~2021年4月)
4.背景を描いたイラストを描くようになる
10月中旬からは背景を含めたイラストをたびたび描くようになっています。
物語を1枚のイラストに詰め込みたい!
という思いもありますが、背景も苦手だったので引き続き苦手意識をなくそう作戦です。
結局、描いて練習しないと描けるようにはならないんですよね…
背景があるとイラストが1つの作品になると感じました。
背景も考慮して描くようにするとイラストを描き始める前に、構図やパースも加味してどんな作品にしようか考えるようになったのもよかったです。
背景や構図については、まだまだ課題が山積みだと感じます。
5.人体構造について学ぶ
全身イラストを描くようになっていましたが、人の骨格やバランスがいまいちだと感じていたので、この中期から人体構造を勉強しました。
参考にした本は、やさしくなくて有名の『やさしい人物画』(A. ルーミス著)です。
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この本に載っている人体をデッサンしていました。
ただし、本の1ページ目から順に全部やるわけではなく、自分に必要だと思う部分をかいつまんでやっていました。
その方が効率がいいと思ったからです。
もちろん、すべてを理解した方が上達するのでしょうが、この練習を楽しいと思える人は少ないと思います。。。
あまり楽しくない練習をやり続けているとお絵描き自体が楽しくなくなる可能性もあるので、
自分に必要だと思うところを勉強→自分の作品に反映する
というのを繰り返す方が楽しく練習できると思います!
ルーミス本を使った練習は難しくて今もうまくは描けません…
しかし、等身バランスや体の曲線など、学ぶことがたくさんあって取り組んでよかったです!
先に人のバランスを確認してから作品に反映したり…
この練習のおかげで、人物の立体感が少し出てくれるようになったと思います。
今も必要なときは「やさしい人物画」を参考にしています。
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6.影の色は黒じゃない?!色塗りのポイントに気づいた瞬間
この中期に今まで描いてきた絵をふり返ったとき、「なんか全体的に汚いなぁ」と感じていたんですよね。。。
そこで、あこがれの絵柄たちと比べてみたところ、私のイラストは影が黒いと感じました。
思えば、正しい影の付け方?が分からなくて乗算レイヤーでグレーを乗せたり、明るい部分の色の明度だけ下げた色を塗ったりしていました。
ところが、まったく予想しない色で影を描いているメイキング動画などを見て、私の影色の観念がひっくり返りました。
調べてみたところ、初心者向けにあか抜ける影色の選び方が紹介されていました(【色塗りのコツ】失敗しない影色の選び方が知りたい!」より)
(もっと早く調べればよかった´-`)
影色に気をつけて描いてみたのがこちらのイラストです↓
これまでの作品と比べて汚さが減って感動しました…!!
また、影色だけでなく、光の当たる部分にも細かな明暗や色の差があることをはっきりと理解したのもこの頃です。
厚塗りの絵柄に出会うまで、私の中ではアニメ塗りが着色のすべてだと思っていました。
そのため、光が当たっているかいないかでしか考えられていなかったのですが、実際に見えている色はもっともっと複雑ですよね。
たとえば、手の甲ひとつとっても、
血管が透けて見える青、
骨が出っ張っている白っぽいところ、
ちょっと赤らんでいる箇所、
影にはならないけど光があまり当たっていない暗いところなど……
肌色1色ではないんですよね。
そうして光が強く当たっている部分、弱い部分などの差があってはじめて立体的に見えるようになってくるんですね。
そんな当たり前のことに、中期まで気づけていなかったのが不思議でたまりません。
だって、普段の生活ではそんなことは当たり前に映っているのですから。
絵を描く側になると、当たり前のことでも意識しないとできないのを実感した瞬間でした。
色に対する意識が変わったことがイラスト練習中の最も大きな気づきでした。
色塗りでとても参考になった本は「色塗りチュートリアル 立体感のあるキャラを描こう!」です。
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塗り方・色の考え方など、着彩に必要な知識はこれ一冊で十分なんじゃないかっていうくらい載っています。
フルカラーイラストが満載で感覚的にわかりやすいですよ!
著者はPhotoshopユーザーですが、クリスタにもある機能ばかりなのでとても参考になります。
(番外)10年以上使ったペンタブを買い替えたら描きやすくてビビった
中期のころに、このままお絵かき続けられるなと感じたのでペンタブを新調しました。
それまでは10年以上前に買った板タブレットを使っていましたが、これを機に液晶タブレットに買い替え!
その結果、、、
圧倒的に描きやすい!!
ペイントソフトを変えた以上に衝撃的でした。
もっと早く買えばよかった…と思うくらい。
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本当に描きやすくて私は買い替えてよかったな!と感じていますが、決してお安い買い物ではありません。
自分のお絵かきに対する本気度・使用目的などを考えて購入を検討してみてください。
これまで板タブ・液タブ・Surfaceを使ってきた経験をもとに、それぞれを比較しました!あわせてどうぞ↓
- 背景も含めて1つの作品にすることを意識する
- 人体の構造やバランスを理解する
- 自分に必要なことを勉強し、作品に反映する
- よく考えて影色を選択する
- 光の当たる部分の色塗りに力を入れる
- 日常生活をよく観察し、イラストでも活かす
中期は描きたいものがあるのに思うように描けなかったり、どうすればいいのかわからなかったり、一番辛いと感じた時期でした。
ですが、この期間で学んだこと・気が付いたことが画力向上に大きく貢献しているなと感じます。
ときには熱意を失って練習をお休みすることもあったけれど、それはそれでエネルギーチャージする良い時間でした。
練習を再開したときにそれまで見えていなかったことも発見できたので、ときにはお絵描きから離れてみるのもアリですよ!
後期(2021年6月~8月)
中期で色塗りに対する認識が変わってからイラストの厚みが増したように思います。
絵画っぽいタッチが出せるようになってきて、ようやく理想に向かっていけているなぁと思えたのがこの頃です。
7.自分に合ったブラシを見つけると理想のイラストに近づく
後期の頃に、自分が使いやすいブラシを見つけていくのはデジタルイラストを描く上で大切だと感じました。
アニメ塗りがしたいのか、厚塗りがしたいのか、はたまた水彩塗りがしたいのか……
自分の目指すイラストによって使いやすいブラシは変わってきます。
クリスタでは、CLIP STUDIO ASSETSで他の方が作ったブラシがたくさん無料公開されており、クリスタユーザーなら誰でも使うことができます(※有料もあり)。
ダウンロードして実際に使ってみて自分に合うのを見つけるといいと思います!
ただし、自分にピッタリのブラシを見つけるのは簡単ではありません。
ブラシ選びばかりに時間を取られてイラストの練習が進まないなんてことにならないようにしましょうね。
最終的には自分でブラシをカスタマイズできるようになれるといいですね^^
8.イラストを描くのには時間がかかる。丁寧に描くことの重要性
1年間、イラストを練習してたくさんの学びを得てきました。
そして、1年前に描いたイラストのリメイクをしたものがこちらです↓
1年間の上達度合いをはっきり示したかったのでいつもより丁寧に描きました。
すると、今までよりもクオリティを上げることができたんです(自分比)
当たり前のことですが、1枚のイラストを描くのにはかなり時間がかかります!!
あっという間に4時間くらい経っていたり、背景をいれたイラストだともっと……
お絵描き仲間に作業時間をうかがったことがあり、その方は1つの作品に20時間以上かけていました。
自分がいかに丁寧に描く重要性を軽視していたかを思い知りました。
けれど、私はどうしてもサラサラサラ~っと描くのに憧れていて、“時間をかける”ことに抵抗があったんです。
SNSやYoutubeにUPされているメイキング動画はみんなスラスラと描いていて、そうなりたい!と思っていました。
しかし、よく考えるとメイキング動画って何倍速にもなっているので、実際はもっともっと丁寧に描かれています。
それに気づかず、丁寧に描くことを放棄していたのは恥ずかしいですね……ほんとに。
実際に丁寧に描いてみると、その分納得のいくイラストが描けるようになったのでとても良い気づきでした。
最後にちょうど練習をしはじめて1年経過して全力で描いた作品です。
- 自分が使いやすいブラシを見つける or 作る
- 丁寧に描く
- 「これくらいでいいか」と思った時点から+1時間は粘る
描きたいものが凝ってくると、1つの作品にかかる時間がどうしても増えていきます。
新たな作品をどんどん作りたい気持ちを抑えて、1つのイラストにいかに力を入れられるかが作品のクオリティを左右するということをようやく理解してきた後期でした。
以上が、私が1年間イラスト練習した軌跡です。
イラストの練習に使ってよかったと思える本をまとめました!↓
練習するだけ気づきがあり、絵は上手くなる
こうして時系列に言葉でまとめてみると、絵の練習でたくさんの気づきを得られたと改めて感じました。
1年間、練習に取り組まなければ気づけなかったことばかりです。。
驚異的な画力向上とまではいきませんでしたが、練習に取り組んでいなかったら今も1年前の画力のままだったことは間違いないでしょう。
少しでも成長が見られたため、自分なりに練習に励んでよかったなと心の底から思います!!
ただ闇雲に描くのではなく、
- 自分の目指す方向
- 自分には何が足りないのか
- どうすればよくなるのか
といったことをつねに考えて練習すれば、イラストは上達していくのだを身を持って学べました。
練習量やその人の技術の身に付くスピードなど個人差はあると思いますが、諦めずに練習すれば絵はかならず上達していけます。
私もまだまだ成長途中だし、1年間練習したからこそ見えてきた課題点もたくさんあるので、引きつづき精進していきます!!
成長記録をこれからも載せていこうと思いますので、気になったらまた見てくださいね♪
2022年、『2年目のイラスト上達記録』を作成しました!↓
2023年、『3年目のイラスト上達記録』を作成しました!↓
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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